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新型コロナウイルス感染症対応②

 新型コロナウイルス感染症に関連して労働者を休業させる場合や労働時間を変更したりと、これまで想定していなかった労務管理を行う必要が出てくることが想定されます。労働者を休業させる場合や労働時間の変更等につき、皆様からの質問の多い事項を以下に記載しております(新型コロナウイルス対策②)。事前に、労働法制上の正しい労務管理を把握したうえで、労働者の方と十分に話し合いを重ね、会社の出来得る限りの労務管理を行うよう心掛けてください。

  今後、新型コロナウイルス感染症に関する労務や助成金に関する情報を提供していきますので、企業様の会社の運用に活かしてください。ご不明な点があれば、当事務所までご相談ください。

 

労働者を休ませる場合の措置②(休業手当、特別休暇)

 

<年次有給休暇と病気休暇の取り扱い>
問7 新型コロナウイルスに感染している疑いのある労働者について、一律に年次有給休暇を取得したこととする取り扱いは、労働基準法上問題はありませんか。病気休暇を取得したこととする場合はどのようになりますか。
  年次有給休暇は、原則として労働者の請求する時季に与えなければならないものなので、使用者が一方的に取得させることはできません。事業場で任意に設けられた病気休暇により対応する場合は、事業場の就業規則などの規定に照らし適切に取り扱ってください。
 なお、使用者は、労働者が年次有給休暇を取得したことを理由として、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないことにご留意ください。

<パートタイム労働者等への適用について>
問8 パートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者などの方についても、休業手当の支払いや年次有給休暇の付与等は必要でしょうか。
 労働基準法上の労働者であれば、パートタイム労働者、派遣労働者、有期契約労働者など、多様な働き方で働く方も含めて、休業手当の支払いや年次有給休暇付与が必要となっております。
 労使で十分に話し合い、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いします。
 なお、法定外の休暇制度や手当を設ける場合、非正規雇用であることのみを理由に、一律に対象から除外することは、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保を目指して改正されたパートタイム・有期雇用労働法及び労働者派遣法の規定(※)に違反する可能性があります。
 ※大企業と派遣会社は令和2年4月、中小企業は令和3年4月からの施行となっています。


<特別休暇の導入の手続>
問9 新型コロナウイルスに関連して、労働者が安心して休めるよう、有給の特別休暇制度を設けたいと考えています。制度を設けるに当たっての具体的な手続はどのようになりますか。
 労使の話し合いによって、事業場で有給の特別休暇制度を設けることができます。 その場合には、労働者が安心して休めるよう、就業規則に定めるなどにより、労働者に周知していただくことが重要です。
 また、今般の新型コロナウイルス感染症対策として、新たに特別休暇の規定を整備した中小企業事業主を支援するため、既に令和2年度の受付を終了していた時間外労働等改善助成金(職場意識改善コース)について、新たに特例的なコースを設け、3月9日(月)より申請の受付を開始しています。

 

<小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援>
問10 新型コロナウイルス感染症で小学校、特別支援学校等の臨時休業に際して、会社にお勤めの方が子どもの世話をするために休暇を取得する場合、どのような支援があるのでしょうか。
 臨時休業した小学校や特別支援学校、幼稚園、保育所、認定こども園などに通う子どもを世話するために、2/27~3/31の間に従業員(正規・非正規を問わず)に有給の休暇(法定の年次有給休暇を除く)を取得させた会社に対し、休暇中に支払った賃金全額(1日8,330円が上限)が助成されます。

 

<外国人の労働者に対する労働基準法の適用>
問11 労働者を休ませる場合の措置(休業手当、年次有給休暇など)は、外国人を雇用している場合でも適用されますか。
 労働基準法の適用があるか否かに、外国人であるかは関係がありません。外国人の方であっても、労働基準法の労働者に当たる場合は、一定の要件を満たす場合には、労働基準法における休業手当の支払いを行っていただくとともに、労働者が年次有給休暇を請求した場合においては、原則として、労働者が請求する時季に与えなければならないものです。
 なお、使用者においては、労働者が年次有給休暇を取得したことを理由として、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならないことにご留意ください。

<外国人労働者に対する適用>
問12 問10の小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援は、外国人を雇用する事業主にも対象になりますか。
事業主に雇用される労働者であれば外国人についても適用されます。